近年、ニュースやワイドショーで、住宅環境が人体の健康に与える影響について取り上げられることが多くなりました。
住宅の気温変化によって健康リスクや命にも関わることをご存知でしょうか。
今回は、家と健康の深い関係についてご紹介します。
□室内の気温変化と健康リスクの関係性とは
*夏の住宅の健康リスクについて
熱中症と聞くと、屋外での運動中に発症するイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
しかし、発症場所の割合として1番多いのは住宅の中です。
特に65歳以上の高齢者に発症しやすいことが国立環境研究所の調査によりわかっています。
真夏日や猛暑日は室内にいても30度を超えることがあります。
その上、室内の湿度が高い状態ですと、より熱中症のリスクは上昇します。
昼はもちろん危険ですが、夜の就寝中に気づかないまま熱中症になることも予想されます。
*冬の住宅の健康リスクについて
冬場は、脱衣所から浴槽に入った時にヒートショックを起こしやすいということを耳にしたことがある方も多いですよね。
お風呂の時だけでなく、寝室から廊下やトイレに行く際にも、気温差が10度以上になることが少なくありません。
ヒートショックは、気温の急激な変化により血圧が急激に上昇・下降することが原因で起こります。
入浴時だけでなく、寝室から廊下への移動の際にもヒートショックが引き起こされることも覚えておいてください。
ここまでは、ニュースなどでもよく耳にする情報です。
これらの健康リスクを住宅設計の観点で見たときに、どのようなポイントを押さえておくべきなのか、ここからご紹介したいと思います。
□命に関わる住宅の性能について
2016年の統計によると、中高年男性のうち凍死で死亡した方が157人、熱中症で死亡した方が78人と紹介されています。
その上、凍死者の数は年々増えつつあるため、中高年の方は気温対策を講じる必要があります。
このように、屋外だけでなく、家の中でも熱中症やヒートショック、凍死などの命に関わる危険が潜んでいます。
住宅設計の観点から見ると、やはり断熱性・気密性は重要なポイントになります。
断熱性・気密性の詳細は別の記事でもご紹介しますが、簡単にお伝えすると「外気を遮断して、室温を一定にする性能」のことです。
住宅を建てるタイミング、つまり比較的年齢が若いタイミングでは、健康リスクは考慮することが少ないかもしれません。
ただ30年、40年と住み続けることをお考えであれば、やはり将来の健康リスクを考える方が賢明です。
□まとめ
今回は、家と健康の深い関係についてご紹介しました。
家の中でも熱中症になることや急激な気温の変化によるヒートショックについてご理解いただけましたでしょうか。
住宅設計の際は、長い目で健康リスクを考えた住宅性能を考慮しましょう。
家づくりでお悩みの方は、当社のモデルハウスを見学してみてはいかがでしょうか。
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